戦争経験者の祖父は,かねてから南の島(ハワイ・グアム・サイパン・トラック)の 戦跡を見てみたいという希望を持っています.今回はサイパンへ行きました. サイパンには撃墜・沈没したB-29やゼロ戦などが原形をとどめた状態で, 海底に沈んでいます.そしてそこに魚が住みつき, ダイビングポイントになっています. さすがに83歳の祖父をダイビングさせるわけにはゆきませんが, 潜水艦がB-29や沈船末広丸付近を通ることを知りました.
もちろん,当日の海のコンディションなどにより, 通らなかったりするのでしょうから, 前もって, 潜水艦のホームページで調べたe-mailの連絡先にメールで問い合わせました.
「今回は,戦争経験者の83歳の祖父を連れて行きます. 潜水艦は戦争中の戦闘機や船が沈んでいる付近を通ることを聞きました. 祖父はそれらをとても見たいようです. もちろん潮流など海の状況によることは承知しているのですが, 過去の経験と統計から,戦闘機などを見ることの出来る確率の高い時間帯を 教えていただきませんか?」
このようなメール(英語)を送ったところ, Troyさん(潜水艦セレナのオーナー)から丁寧な返事があり, 土曜日の朝10時の潜水艦で予約を入れました. ちなみにe-mail予約をすると料金が10%引きになるようです.
当日,潜水艦乗り場へ行くと, 「中田さぁ〜ん!いらっしゃいますか?」と潜水艦スタッフの声.
行ってみると,「突然でもうしわけないのですが, 戦争経験者が戦跡を見るために潜水艦乗船.という記事にしたいとのことで, 地元新聞記者が来ています.もしよろしかったら取材に応じてもらえませんか?」 (日本語)とのこと.快諾すると,新聞記者とカメラマン, そして通訳として潜水艦スタッフも潜水艦へ同乗して取材開始と相成りました.
そもそも80歳越えの高齢者が海外旅行すること自体珍しいのでしょうか? 後でわかったのですが,潜水艦側が新聞社を呼んだようでした. あとてTroyさんからメールがあり, 「事前に新聞記者が来ることがわかっていたが, 記者は来るといいつつも結局来ないこともある(確率50%)なので, 知らせませんでした.ごめんなさい.それと新聞を送るので, 住所教えてくださいね.」とのことでした. ナルホド.そういうことだったのね.